心配し過ぎず警戒はして、サンパウロ生活を楽しんでみてはいかがでしょうか
これからサンパウロへ来られる方へは、どうか一度、心配しすぎずに前向きにサンパウロ駐在を検討してみてほしいと思います。
命に関わる話なので、結果的に何かあったら・・・ということまでは責任を取れません。
私は他の国にも住んだこともありますが、その際、日にちがずれていたらテロに遭っていた、命を落としたかもしれない、という経験があります。その際は家族に「やはり海外に住むと危険な目に遭う確率は日本にいるよりも上がると思う」と言われました。日本にいても事故や事件に巻き込まれる可能性はありますが、家族の言ったようなことは統計的にも一理あるのか・・・そこまで調べていませんが、そのような考えに至る場合、むやみにサンパウロ渡航をお勧めできるわけではありませんので、そこはもちろん個人のお考えにお任せ致します。
、最終的にはご自身とご家族で判断していただくことになりますが、ここでは、情報がないので「まったくわからない」という方のためにいち駐在員家族としての経験を素人ながらご参考までに書かせていただきます。
あくまでも、他のルートでも生活情報、安全情報等を確認していただき、私の記事は1人の例としてご参考に留めてください。
サンパウロと「治安」
サンパウロ、と打つと「治安」と勝手に出てくるほど日本の方の心配事として治安の悪さが気になるようです。
会社にサンパウロ赴任を相談された。治安悪そうだけどどうなの?
夫のサンパウロ赴任が決まった!どうしよう、ついていく?
子連れでサンパウロなんて怖すぎる…、単身赴任してもらおうかな?
日常生活において、サンパウロで暮らす日本人はどのように気をつけているのだろう?
気になる事はそれぞれかと思います。
治安は、悪いです。
じゃあその治安の悪さとは、どういう種類のものなのか?
歩いていたらいきなり誘拐される。銃で無差別に殺される!?
そんなの怖すぎますよね! そんな事は今のところありません。
専門的な統計や事実はニュース等ご確認いただくとして、個人的な肌感からすると「経済格差によって、ときには銃を使った強盗の頻度が日本よりも多い」といった感じです。
ファベーラ(今は差別になるそうで、コムニダージと言いますが、昔、地方から都心の建設現場などへ出稼ぎに来て家族と一緒に街の端の方へ、電気や水道などを違法に使用して密集した住宅を勝手に作ったエリア、と私は解釈しています。すごく言葉は悪いのですが、貧民街というとわかりやすいでしょうか)から青少年などが街中へやってきて、金持ちから金品の狩りをしている、というように見受けられます。
命や子供自身を狙っているわけではなくお金が欲しいのです。
ですから、犯行状況や対策について情報収集をし、身を守りながら生活する分には、サンパウロはその他にたくさんの魅力(多文化を受け入れながら明るく暮らしサンパウロ市民、海外赴任地の中では比較的日本商品に困らないエリアだから日本人には生活立ち上げしやすい、とかですね!)を備えた街だと私は感じています。
実際にはどんな犯行が起きているのか
私が目撃したり、人から聞いたり、メールで読んだもの、私なりにパターンが見えてきた結果としては以下のような感じです。
犯人(注意喚起情報では、よく「賊」と表現されます)が狙う物
1位 iPhone
2位 財布(の中の現金)
宝飾品、貴金属、ブランド品、高級時計は「お金があるサイン」になりますので身につけないにこしたことはありませんが、それ自体を邦人が盗られたという話はあまり聞きません。
宝石屋さんに聞いた話ですが、最近は指輪やネックレスを奪い取られるよりも、iPhoneが換金しやすく狙われやすいとのことでした。
ホテルの前でiPhoneをいじっていたらパッと、とられてしまった。
スマホを手に持って歩いていた女性が後ろから猛スピードで走ってきた自転車に奪い取られたのを見たこともあります。
レストランでは、高価なスマートフォンをお持ちの場合、サンパウロ生活やそのお店を利用するのがどんな人たちか、どんなエリアにあるのか、自分の居る状況を客観的にわかるようになるまではみだりに出さないのが無難です。車を呼ぶためなどには周囲を確認して短時間で用を終えるようにします。
写真を撮りたいな、と思うことがあると思います。
これも、住むうちに感覚が身に着くと思うのですが、到着間もないころ、みだりにスマホを取り出すのはお勧めできません。慣れてからどうしても使用したい場合も、むろん周囲を確認、警戒の上使用された方がよいと思います。
賊の移動手段
1位 バイク(2人乗り)
2位 バイク2台 配達サービス装う場合も
3位 自転車
見張りと犯行、運転と犯行、無駄に(?)2人でいどうしているバイクなどは怪しいですね。
賊 の登場現場
1位 歩道
2位 信号待ち交差点
3位 信号待ちの車中
4位 施設内
5位 自宅=空巣
駐在員男性、健康のために走られる方が多いですが、ランニング中であっても、イヤホンなどでつないでいるとその先にはiPhoneがあるのがバレバレ
。
リュックを背負っている女性も、交差点待ちで携帯を抜き取られたり。リュックを前持ちにしたり、時々振り返ったり、警戒していますよというアピールも有効です。
リュックを背負っている女性も、交差点待ちで携帯を抜き取られたり。リュックを前持ちにしたり、時々振り返ったり、警戒していますよというアピールも有効です。
日本人駐在員家庭が住むエリアでも、散歩中の現地女性に狙いを定めての拳銃強盗がありました。
デリバリーサービスを装ったバイク二台が一方通行の道路を通過したと思ったら一台は路肩に止めて周囲を警戒、一台は逆走で戻ってきて犯行に及んでいました。
信号待ちの車中強盗は見かけたことがあります。実際に遭われた方もいます。
換気のため等であっても徐行、停車中は運転手さんに声をかけて窓を閉めましょう。
Pode fechar a janeira(para seguranca)?
ポージ フェイシャア ジャネイラ(パラセグランサ、サの正しいc変換で出ませんすみません)?
(安全のために乗客が)窓をしめていいですか?(または閉めてくれますか?)
運転手さん自ら、危ないな、というエリアで閉めてくれたりもします。
窓から見えるようにスマホ操作などはこの時もってのほかです。
レストランやショッピングセンター内でも、バッグを自分の目の届かないイスの背もたれや脇に置きっぱなしにしてお喋りに夢中、というのは財布やスマホを抜き取ってくれと言っているようなものです。
レアですが、空巣も3軒ほど聞いたことがあります。
いずれも犯人との遭遇はなく、留守を確認した上と思われます。
出入りしているファシネイラ等に旅行に行くから次回は要らないと伝えたことから、とか、単身者が勤務時間中であるとかどのようにでも情報をとられてしまうのでなかなか対策が難しいのですが…お住まいのアパートの門番さんとの日頃のコミニケーションも大事かと思います。
留守中に勝手に家入れないように、見知らぬ人を通さないように、門番さんの意識を高めるように会社などを通じて念を押すのも良いかと思います。
正面玄関のほかに、お掃除の方などが出入りするセルビッソserviçoと呼ばれる裏口があるのですがこちらは正面玄関と違って指紋認証やパスワードがなく、建物にさえ入れれば裏口にはたどり着けてしまいます。その裏口の鍵が1つだけだとこじあけられやすいです。解錠の難しいタイプの鍵をもう一つつけてあると時間がかかり犯人が諦める可能性もあります。アパート見学の際オーナーさんに交渉してみる価値はあるかと思います。
正面玄関のほかに、お掃除の方などが出入りするセルビッソserviçoと呼ばれる裏口があるのですがこちらは正面玄関と違って指紋認証やパスワードがなく、建物にさえ入れれば裏口にはたどり着けてしまいます。その裏口の鍵が1つだけだとこじあけられやすいです。解錠の難しいタイプの鍵をもう一つつけてあると時間がかかり犯人が諦める可能性もあります。アパート見学の際オーナーさんに交渉してみる価値はあるかと思います。
狙われないように、万一狙われたら抵抗しない、誤解されない
まずは路上でも店内でも、周囲の警戒もせずにスマホをちらつかせる、高級品をちらつかせるなどは狙ってくださいと言っているもようなものです。気をつけていても、気づかないうちに盗られるならまだしも、拳銃などで脅されて強盗にあった場合、私はこのようにしようと思っています。
参考までに書かせていただきますが、このようにすれば安全と保証できるものではありません。
命に関わることなのでお勤め先等でレクチャーを受けることもお勧めします。
命に関わることなのでお勤め先等でレクチャーを受けることもお勧めします。
私の場合は
1 抵抗しない
狙われてから背を向けて逃げたりするのは、怖くて私にはできません。
2 手を上げない
これはとある方から聞いて驚きましたが、周囲に強盗にあっていると目立つので犯人が嫌がります。
3 大声を出さない
2と同じ理由です
4 できれば自分で財布を取り出そうとせず、ゆっくりとした動きでここに入っているポケットやカバンを指し示す
自分でポケットに手を突っ込んだりカバンに手を突っ込んだりすると武器を出そうとしていると誤解される恐れがあるため
※犯人に差し出すための2つ目の財布を持つ方もいます。
クレジットカードや身分証明書を入れずに、現金を入れます。
金額は人によりけり時代によりけりで、少額の2レアル紙幣をたくさん入れておくと良いと聞いたこともありますが、ここでケチってごまかそうとしても、私の考えではあまり少なくては納得してくれないような気がして、50レアル紙幣2枚以上、20レアル数枚位は入ってた方が、万一短気でいらつきやすい犯人に遭遇しても満足して引き下がってくれるのではないかと思っています。
私個人的にはiPhoneだろうが自分証明書だろうがクレジットカードだろうが、命を取られるよりはマシ!と思っています。
私個人的にはiPhoneだろうが自分証明書だろうがクレジットカードだろうが、命を取られるよりはマシ!と思っています。
ポルトガル語が堪能で「携帯だけは仕事に使うから返してくれと懇願して交渉に成立した」という話も聞きましたが、相手がどんなタイプかもわからないのに、見た目が少年であろうと残虐な可能性もあるのに、あり得ない行動だと思います。
この方は犯人と昔からの知り合いで、気心知れてたんですかね?・・・冗談ですが。
領事館メールを受け取り犯行事例について情報収集をする
3ヶ月以上滞在する場合、在留届けの提出が必要になりますが、在留届けを出すと、領事館から邦人が被害にあった場合などを主として注意喚起のメールが送られてきます。
以前は領事館にて紙で提出する形式でしたが現在はオンラインで在留届けを行うことができます。
渡航が決まっている場合、日本からも申請ができます。
さて、在留届を出すことによって在サンパウロ総領事館から犯行事例が送られてくる際にも対処方法が載っています。
ケースごとに目を通しておくと日頃の防犯意識も高まります。
子どもの安全はむしろ日本よりも確保されている
実は日本人子弟の通う幼稚園でも、送り迎えに来ている両親の高級外車を狙った犯罪の際に後部座席に子どもが乗っていて、犯人が発車しようとする際に慌ててチャイルドシートから子供を引きずり出した、というスレスレの事例はあります。
が、これはあくまでも、子供を狙ったわけではありません。
日本と違い、10代になっても、サンパウロ市内では子供は大人と手をつないで歩きます。
通学路を一人で歩いて行くなんてことはありません。
通園通学はスクールバスか、大人が手をつないで登校。
スクールバスは各住所の門の前で止まります。バスには運転手さんとチオ・チア(お世話係の男性・女性)が同乗し安全を確認して乗り降り、保護者への引き渡しを確実に行います。
国全体に子供を大切にする文化があり、人身売買などの盛んな(?)エリアではないと思います。
また、子供を狙った犯行には倫理的に世間の目も厳しいと聞いています。
最近では卑劣な犯人も増えて子供に手がかかっている母親を狙う事は時々あるようですが、子供自身をどうにかしよういう事はよっぽどのことがない限り可能性は低いです。
私自身、子供の手をひいて500メートル前後範囲内の習い事や病院まで歩いて行くこともあります。徒歩圏内のお店へ連れて行くこともあります。
UVERについては賛否ありますがタクシーなども私は子供と一緒に利用することもあり、危険な目にあった事はありません。もちろん乗降車時には携帯電話などはカバンにしまい周囲に気を配り子供の安全を確保しながらです。
ぜひお勤め先などにもどのように生活されているか聞いてみて下さい
私個人が見聞きしたことを経験したことに限られますが、外出時どのくらい治安を気にすればいいのか、渡航に悩んでいる方などのご参考になれば幸いです。
ぜひ周囲の方の経験談も聞いてみていただき、どんなことが不安なのかを質問してみていただけたらと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿